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レザーと合皮の違いって何?失敗しない選び方と本革の魅力を解説

レザーのバッグや財布、ジャケットを購入する際、「これは本革?それとも合皮?」と迷ってしまうことはありませんか?。

見た目が似ているため違いがわかりにくく、価格や使い心地にも差があるため、選び方を誤ると後悔することも。

そこでこの記事では、レザーと合皮の基本的な違いや、合皮素材のメリット・デメリットをわかりやすく解説。さらに、本革の魅力やアイテム選びのポイントまで、レザー製品選びで失敗しないために役立つ情報を紹介します。

素材選びで迷っている方も、レザー製品を長く愛用したい方も、ぜひ最後までお読みください。

レザー(本革)と合皮の違いとは?知っておきたい基本知識

レザー製と表記された製品を見たとき、それが本革なのか合皮なのかを見分ける必要があります。商品名や説明に記載があれば判別しやすいものの、写真だけではどちらも革のような質感に見えることも少なくありません。

しかし、素材の成り立ちには大きな違いがあります。

前提として、レザー(本革)とは、動物の皮から作られる天然皮革のことです。

牛や豚、羊、鹿などの皮を加工して作られており、それぞれの動物によって風合いや特徴が異なります。

天然素材であるため、通気性や肌なじみの良さがあり、使うほどに風合いが増していく特徴があります。

一方で合皮(合成皮革)は、人工的に作られた素材です。

織物や不織布などの基材にポリウレタン樹脂などをコーティングし、見た目や手触りを革に似せて作られています。

見た目は本革と非常によく似ていますが、内部の構造や素材の性質はまったく異なるので、注意が必要です。

また、天然皮革には個体差があります。シワや傷、色むらなどは動物の皮膚由来のものであり、それも一点物としての魅力です。

対して、合皮は均一な加工が施されており、製品ごとの個体差が少ないことも特徴といえるでしょう。

合皮素材のメリット

合皮(合成皮革)は、本革に比べて手軽に取り入れられる素材として、ファッション小物から家具まで幅広く使われています。

ここでは、合皮素材が持つ代表的な3つのメリットを紹介します。

1.価格が安い

合皮の最大の特徴として、コストの低さが挙げられます。

天然皮革は動物の皮を使用するため、素材自体の入手に限りがあり、なめしや染色といった加工にも手間と時間がかかります。そのため、本革製品はどうしても価格が高くなりがちです。

一方で合皮は、ポリウレタン樹脂などを用いて、人工的に大量生産できます。

原材料費が抑えられるうえ、生産工程も効率的に行えるため、製品全体の価格が抑えられているのです。

そのため、消費者は見た目や質感に革らしさを求めつつも、比較的手ごろな価格で購入することができます。

2.軽い

合皮は、本革と比較して素材そのものが軽量です。

ポリウレタンや塩化ビニルといった樹脂を布地に重ねる形で作られるため、厚みを最小限に抑えつつ、革らしい質感を再現できます。

この製法により、本革のデメリットである重いことを回避でき、製品も軽く仕上がります。

また、素材の均質性が高いため、デザイン上の制約も少なく、厚みや密度を自由に調整しやすいのもメリットです。

軽さに加えて扱いやすさも両立できる点が、合皮の構造的なメリットのひとつといえるでしょう。

3.水に強い

合皮の表面は、ポリウレタンや塩化ビニルなどの合成樹脂でコーティングされており、水を吸収しにくい構造になっています。

このため、水分がしみ込みにくく、表面が濡れてもすぐに拭き取ることが可能です。

天然皮革の場合、水に濡れるとシミや変形の原因になることがありますが、合皮であればそうした心配が比較的少なく済みます。湿度の高い環境下でも、素材自体の変質や劣化を起こしにくい点は、合皮ならではの特長です。

合皮素材のデメリット

合皮は手頃な価格や扱いやすさなど多くのメリットがありますが、万能な素材というわけではありません。特に耐久性や経年変化に関する点では、本革とは異なる注意が必要です。

ここでは、合皮素材を使ううえで知っておきたいデメリットについて解説します。

1.劣化が早い

合皮は、見た目こそ革に似ていますが、素材の寿命は本革と比べて短い傾向にあります。消耗品的な位置づけで使われることが多く、長期間の使用にはあまり向いていない素材ともいえます。

合成皮革は、主にポリウレタン樹脂などをコーティングして作られていますが、この樹脂部分は時間とともに劣化が進み、表面がひび割れたり、剥がれたりすることが多いです。

特に、高温多湿や直射日光があたる環境では、劣化のスピードが早まることがあります。保管状態によっては数年で使用できなくなることもあるため、耐久性を求める場合には注意が必要です。

2.経年劣化が目立つ

合皮は、本革のような自然なエイジング(経年変化)が起こりません。

その代わり、時間の経過とともに表面のツヤが失われたり、べたつきや粉吹きが見られることがあります。これは素材内部の可塑剤(柔軟性を保つ成分)が揮発したり、化学的な変化が進んだりすることが原因です。

このような劣化は、製品の外観に大きく影響し、修復が難しいケースが多いです。

合皮の一部がはがれると、その周囲も次第に崩れていくため、見た目の変化が一気に広がることもあります。

素材の性質上、年数が経つとどうしても避けられない変化であることを理解しておくことが大切でしょう。

レザー(本革)の魅力

本革には、合皮では得られない魅力が数多くあります。

使い込むほどにツヤや柔らかさが増していく経年変化は、本革ならではの特徴です。

また、適切に手入れをすれば10年以上使えるほどの耐久性があり、ひとつの製品を長く大切に使う楽しさを味わうことができます。

さらに、近年では本革がサステナブルな素材としても注目されています。

食肉産業の副産物として生まれた皮を有効活用することは、資源の有効活用という面でも高い価値があるのです。

レザーアイテムの種類や選び方については、下記の記事で詳しく紹介していますので、ぜひお読みください。

レザーアイテムの魅力とは?種類やお手入れ方法、おすすめ商品を紹介

レザーと合皮、おすすめの使い分け

レザー(本革)と合皮は、それぞれに異なる特性を持つ素材です。

どちらが優れているというよりも、用途に応じて適切に使い分けることをおすすめします。

合皮は価格も手頃で、軽量かつ水に強いという特徴があります。これらの特性から、使用頻度が高い日用品や、短期間の使用を想定したアイテムには適しています。

また、流行を取り入れたファッションアイテムや、季節ごとに買い替える前提の製品を購入したいときには選択肢となるでしょう。

一方、本革は耐久性が高く、丁寧に手入れをすれば長く使い続けることができます。

使い込むほどに風合いが増す経年変化も楽しめるため、長期的に愛用したいアイテムや、品質にこだわりたい製品には本革を選ぶのがおすすめです。

さらに、大切な方への特別な贈り物や、一生ものの財布・カバンなどにも適しています。

レザー製品を選ぶときのチェックポイント

レザー製品は見た目が似ていても、素材の種類や品質に大きな差があります。

購入してから思っていたものと違ったと後悔しないためには、選ぶ際のポイントを事前に押さえておくことが大切です。

ここでは、レザー製品を選ぶ際に確認しておきたい、基本的なチェックポイントを3つ紹介します。

合成皮革なのか天然皮革なのかを知る

まず確認すべきは、その製品が合成皮革(合皮)なのか、天然皮革(本革)なのかという点です。

商品説明欄にPUレザーやフェイクレザーと記載がある場合は、基本的に合皮と考えてよいでしょう。一方、牛革・本革・天然皮革などと書かれていれば、本革である可能性が高いです。

本革と合皮では、見た目が似ていても耐久性や風合い、手入れの方法が異なります。

目的や使い方に合った素材を選ぶためにも、表記をよく確認し、必要に応じて販売元に問い合わせると安心です。

通販で購入する際にはクチコミも確認する

インターネット通販でレザー製品を購入する場合は、実物を手に取って確認できないため、購入者のクチコミやレビューが大きな判断材料になります。

「実際に本革だったか」「写真との違いはあったか」「使用感に満足しているか」などの情報は、商品の品質を見極めるうえでレビューを参考にしましょう。

また、評価の高さだけでなく、投稿の具体性もチェックします。

実際の写真付きレビューや、数か月使用したあとの状態などが記載されていれば、購入後のイメージもしやすくなるでしょう。

どの動物由来かチェックする

本革製品の場合、革がどの動物由来のものかも重要です。

たとえば、牛革は丈夫で厚みがあり、バッグや財布などに広く使われています。豚革は通気性に優れ、内張りなどに使われることが多いです。

最近では鹿革(ディアスキン)や馬革(コードバン)など、より高級感のある革も注目されています。

動物ごとに質感や性質が異なるため、用途や好みに合った素材を選ぶには、素材の由来を確認することが大切です。

本革の中で「鹿革」をおすすめする理由

本革には牛革や羊革、豚革などさまざまな種類がありますが、その中でも鹿革(ディアスキン)は、優れた特徴を持つ素材として近年注目を集めています。

柔らかさや耐久性、通気性といった複数の長所を兼ね備えており、日常使いから高級アイテムまで幅広い用途に対応できる素材です。

鹿革の大きな魅力のひとつは、そのしなやかさと軽さ。

触れた瞬間に感じられる柔らかさと手になじむ質感は、他の革にはない独特の心地よさがあります。

また、通気性や吸湿性にも優れており、ムレにくく快適に使える点も特長です。

さらに、鹿革は繊維構造が密で強度も高いため、摩擦や引っ張りに対して強く、非常に長持ちする素材とされています。

日々の使用によってできたキズやシワも風合いとして味わい深くなり、長く使うほどにその人の生活になじんでいく過程が楽しめるでしょう。

環境面でも、鹿革はサステナブルな素材として注目されています。

日本国内では、野生鳥獣による農林業被害の対策として捕獲された鹿の皮を有効活用する取り組みが進められており、資源を無駄にしない循環型のものづくりにもつながっているのです。

高品質でありながら、環境にも配慮された鹿革は、レザー製品を選ぶ際にぜひ検討してほしい素材といえます。

まとめ

レザー(本革)と合皮は、見た目が似ていても、素材の構造や特徴、使い方に大きな違いがあります。

合皮は価格が手頃で軽量、水にも強いというメリットがある一方、耐久性や経年劣化の点では注意が必要です。

反対に本革は、丁寧に扱えば長年使える素材で、風合いや質感の変化を楽しむこともできます。

製品を選ぶ際は、どのように使いたいのかや、どれくらいの期間使う予定かを考えたうえで、合成皮革か天然皮革か、どの動物由来なのかなどをしっかり確認することが大切です。

レザーの中でも鹿革は、柔らかく丈夫で、長く使えるうえに環境にも配慮された、非常に魅力的な素材です。レザー製品の選択肢として、ぜひ一度手に取ってみてはいかがでしょうか。

鹿革を使った高品質なアイテムに興味がある方は、当社の鹿革製品ラインナップもぜひご覧ください。

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