

鹿革の魅力を解説。長く愛用するためのお手入れの仕方とは?
革製品といえば、多くの方が牛革を思い浮かべるかもしれません。しかし、近年じわじわと注目を集めているのが「鹿革」です。
もしかしたらあまり聞きなれない素材かもしれませんが、実は日本でも古くから使われてきた歴史があり、多くのファンを持つ革素材のひとつでもあります。
鹿革は、手触りのやわらかさと、使い続けることでなじんでいく心地よさが魅力。加えて、丈夫で通気性にも優れているため、日常使いにぴったりの素材として多くの革製品に活用されています。
さらに、適切なお手入れを行うことで、長年にわたり風合いを楽しむことができます。
この記事では、「鹿革ってどんな革?」「ほかの革と何が違うの?」「どうやってお手入れすればいいの?」といった疑問に答えながら、鹿革の魅力や扱い方について丁寧に解説していきます。
これから鹿革製品を使いたい方、すでに持っているけどより長く愛用したい方にとって、役立つ情報が満載ですので、ぜひ最後までお読みください。
鹿革ってどんな革?
鹿革とは、鹿の皮をなめして作られる天然の革素材です。
日常生活でよく目にする牛革に比べると、やや珍しく感じられるかもしれませんが、日本では古くから活用されてきた歴史があります。
たとえば、武士の鎧や武具、弓道の道具、神社で使われる装飾品など、日本の伝統文化にずっと根付いているといっても過言ではありません。
また、鹿革は日本だけでなく、アメリカやヨーロッパなどの地域でも使われており、用途は多岐にわたります。
具体的には、アウトドア用品やミリタリーグローブ、靴などに使用されています。
鹿革の魅力

鹿革は、他の革にはない魅力をたくさん持っています。
見た目の美しさだけでなく、手に取ったときの心地よさや、使い続ける中で生まれる風合いの変化など、持つ人に長く寄り添ってくれる存在といえるでしょう。
ここでは、鹿革ならではの魅力についてご紹介します。
独特のやわらかさと手ざわり
鹿革の第一の魅力は、なんといってもその手ざわりです。
触れた瞬間に感じるやわらかさと、肌に吸い付くような滑らかさは、ほかの革にはない特徴です。
しっとりとした質感は手にしっくりとなじみやすく、はじめて使うときから、まるで長年使い込んだかのようなフィット感を感じられます。
使うほどに深まる風合い
鹿革は経年変化によって味わいが増していきます。
新品のときはすっきりとした印象でも、使っていくうちに色合いや質感が少しずつ変化し、自分だけの風合いに育っていきます。
傷やしわも「味」となり、時間をかけて育てる楽しさがあるのも魅力のひとつです。
自然が生んだ一点ものの風合い
鹿革は、野生で育った鹿の皮そのものを活かすことが多いです。そのため、小さなキズやシミ、毛穴の模様など、一つひとつに個性があります。
この風合いは、人工的に作り出せない自然な美しさであり、製品ごとにまったく異なる表情を持つのも、鹿革の特別感を高める理由といえるでしょう。
和の文化との深いつながり
鹿革は日本文化との結びつきも深く、古くは武士の甲冑や小物、武道具などに使われてきました。こうした背景を持つことから、鹿革製品にはどこか「和」を感じさせる落ち着いた雰囲気があります。
現代のデザインにも自然と調和し、伝統とモダンが融合した美しさを感じられるところも魅力といえるでしょう。
鹿革の性能について
鹿革は見た目や風合いの魅力だけでなく、実用的な性能面でも優れた特性を持っています。日常的に使うアイテムとしての使いやすさや、長持ちする素材であることから、多くの革製品に採用されているのです。
ここでは、鹿革の性能について紹介します。
しなやかで破れにくい強さ
鹿革は繊維の密度が高く、しなやかな構造を持っているため、見た目のやわらかさに反してとても丈夫です。引っ張りや摩擦に強く、長期間使用しても破れにくいという特徴があります。
特に手袋や靴など、動きの多い部分に使っても裂けにくいため、アウトドア用品やスポーツ用品にも多く使われています。
通気性と吸湿性にすぐれている
鹿革は通気性と吸湿性に優れており、ムレにくく快適に使える素材です。革の内部に細かい繊維構造があり、空気や湿気を適度に通す性質があります。
たとえば、手袋やインナー向けの衣類、長時間使うバッグなどでも蒸れを感じにくく、肌への負担も軽減されます。
水に強く、乾きやすい性質
革というと水に弱いというイメージがありますが、鹿革は比較的水に強いという特性を持っています。軽い水濡れであればすぐに乾きやすく、硬くなりにくいのもポイントです。
ただし完全な防水ではないため、大量の水や長時間の濡れには注意が必要です。
しかし、日常の使用では安心して使える素材といえるでしょう。
鹿革製品の価格相場
鹿革を使った製品は、見た目の美しさや使い心地の良さ、耐久性の高さなどから、近年ますます人気が高まっています。
しかし、実際に購入を検討する際に気になるのが「価格はどれくらいなのか」という点ではないでしょうか。
ここでは、鹿革製品の価格帯の目安についてご紹介します。
小物(コインケース・カードケースなど)
比較的手に取りやすい価格帯で展開されているのが、小物類です。
鹿革のコインケースやカードケース、キーケースなどは、おおよそ3,000円〜10,000円ほどから販売されていることが多く、初めて鹿革に触れてみたい方にもおすすめのアイテムです。
財布
鹿革製品の中でも人気が高いのが財布類です。サイズや作りによって価格に差がありますが、3万円ほどから手に入れることができます。
特に、手作業で丁寧に仕立てられた製品や、天然の風合いをそのまま活かした一点ものは、素材の希少性と相まって高価になりがちです。
ただし、耐久性も高いため、一生ものとして愛用できるのが魅力といえるでしょう。
バッグ
バッグやショルダーポーチなどの大きめのアイテムになると、5万円以上が相場となります。
製品によっては10万円を超えることもありますが、それだけ長く愛用できる品質の高さが評価されているといえるでしょう。
価格だけでない魅力
鹿革製品は大量生産が難しいこともあり、一般的な牛革製品と比べて流通量が少なく、価格がやや高めに感じられるかもしれません。
しかしその分、一つひとつの製品に個性と価値があり、愛着を持って長く使い続けられる点では、コストパフォーマンスに優れているともいえます。
価格は製造元やデザイン、加工方法によっても変わるため、購入の際は信頼できるメーカーや職人による製品を選ぶことが、満足のいく買い物につながります。
鹿革のお手入れは簡単?長持ちさせるコツ

鹿革は正しくお手入れをすることで、より長く美しい状態を保つことができます。
特別な技術が必要というわけではなく、ちょっとした工夫と気配りで十分に対応できるのも鹿革の良さです。
ここでは、鹿革製品を長持ちさせるための基本的なコツをご紹介します。
1.乾いた布でやさしく汚れを落とす
日常のお手入れとして最も大切なのが、「乾拭き」です。
外出先から戻ったあとや、ほこりが気になるときには、柔らかい布でやさしく表面を拭いてあげましょう。ゴシゴシこすらず、なでるように丁寧に拭くことで、表面についた細かな汚れや皮脂を取り除くことができます。
特別なクリーナーは基本的に必要ありませんが、どうしても汚れが落ちにくい場合には、革用の中性クリーナーを少量使うのが良いでしょう。
2.水濡れには注意し、濡れたらすぐに乾かす
鹿革は水に強いとされる素材ですが、それでも長時間濡れたままにするとシミや変色の原因になります。雨に濡れたり、水がかかってしまった場合は、乾いたタオルなどで軽く押さえるようにして水分を吸い取り、風通しの良い場所で自然乾燥させてください。
ドライヤーや直射日光で急激に乾かすと、革が縮んだり硬くなったりすることがあるため、避けた方が安心です。
3.使わないときは風通しのよい場所で保管する
鹿革製品を長く良い状態で保つには、保管方法にも気を配りましょう。
高温多湿な場所や、直射日光の当たる場所での保管は避けるべきです。風通しがよく、ほどよく乾燥した場所に保管することで、カビや劣化を防ぐことができます。
また、バッグや財布など形が崩れやすいものは、中に紙などを詰めて形を整えておくのがおすすめです。
まとめ

鹿革にはたくさんの魅力が詰まっています。見た目だけでなく実用性も高く、日常使いするアイテムにも適しています。
財布やバッグなど、一生ものとして愛用される方が多いのも特徴です。
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