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レザーの手入れ方法を徹底解説!鹿革製品を長く美しく使うために

レザーは、上質な質感や高級感から、多くの人に長年愛されてきた素材です。

財布やバッグ、衣類など、さまざまなアイテムに使われており、使い込むほどに深みを増す魅力もあります。

しかし、どんなに上質なレザーでも、適切な手入れを行わなければ劣化を早めてしまう恐れがあります。

天然素材であるため、水分や汚れ、乾燥などに弱く、定期的なお手入れが欠かせません。

この記事では、基本的な手入れ方法や気をつけたいポイントを解説します。

また、レザーの中でも注目されている鹿革についても取り上げ、その扱いやすさと魅力を紹介します。

大切なレザー製品を長く美しく使うために、ぜひ参考にしてください。

レザー製品に欠かせない手入れの重要性

レザー製品は、使い込むほどに深まる風合いや、経年変化によって生まれる味わいが魅力のひとつです。

しかし、その美しさを長く保つためには、日々の丁寧な手入れが欠かせません。

革は、動物の皮膚を加工して作られた天然素材であり、『生きている素材』ともいわれます。

空気中の湿気や乾燥、紫外線、皮脂、ホコリなど、さまざまな影響を受けやすく、放置すればすぐに劣化が進みます。

乾けばカサつき、湿気を吸えば変質する。だからこそ、定期的なケアによって状態を整えることが重要なのです。

たとえば、私たちが肌を洗って保湿をするのと同じように、レザーにも汚れ落としや保湿といった基本の手入れが必要です。

きちんとケアされた革は、しなやかさとツヤを保ち、10年、20年と使い続けられる耐久性を備えています。

また、「使うほど味が出る」とされるレザーの魅力も、手入れがあってこそ引き立つものです。定期的に手をかけることで、自分だけの風合いに育っていく。これこそが、天然皮革ならではの醍醐味といえるのです。

レザーの手入れを怠るとどうなる?

革製品は見た目の高級感や手触りの良さだけでなく、耐久性にも優れているという印象を持たれがちです。

しかし、実際には非常にデリケートな素材で、日常的なケアを怠れば、見た目の劣化だけでなく、使い心地や実用性にも悪影響が及びます。

ここでは、レザーの手入れをしないことで起こりうる、具体的なトラブルについて詳しく見ていきましょう。

革の乾燥やひび割れ

レザー製品にとって最大の敵といえるのが「乾燥」です。

革は元々、動物の皮膚だったため、水分や油分を適度に含んでいる状態が理想的です。しかし、日々使用する中で外気の乾燥や紫外線の影響、摩擦などにより、潤いが徐々に失われていきます。

手入れを怠ると、この乾燥が進行し、革の表面に小さなひび割れが現れるようになります。進行すると、硬化やめくれ、さらには破れといった深刻なダメージにつながることもあるのです。

このような状態になると、見た目にもツヤがなくなり、ざらついた質感になってしまいます。

乾燥によるひび割れは元には戻せないことが多く、後悔してからでは遅いのです。

強度の低下と破損のしやすさ

乾燥や摩耗によって劣化した革は、柔軟性を失い、強度が著しく低下します。

その結果、ちょっとした力や折り曲げに対しても耐えきれず、破れてしまう可能性が高くなります。

特にバッグの角や財布の折り目、ジャケットの袖口など、日常的に負荷がかかる部位は注意が必要です。

見た目の劣化と風合いの喪失

レザー製品の魅力のひとつは、使い込むことで少しずつ増していく「風合い」ですが、これは適切なケアがあってこそ得られるものです。

手入れを怠ってしまうと、革本来のツヤや色の深みが失われ、くすんだような印象になってしまいます。

また、表面に汚れが蓄積すると、光沢感が失われるだけでなく、シミや色むらの原因にもなります。

こうした見た目の劣化は、上質な革ほど顕著に現れやすく、「せっかく良い素材なのに、台無しにしてしまった」と感じるケースも少なくありません。

機能面での不具合

レザー製品が劣化すると、単に見た目が悪くなるだけでなく、機能面でもトラブルが起こります。

たとえば、財布では縫い目がほつれて中身がこぼれやすくなったり、ファスナー部分の革が硬化して開閉がスムーズにできなくなったりします。

ジャケットやバッグなどでは、革の硬化によって動きが悪くなったり、型崩れして収納力が落ちるといった問題も出てくるでしょう。

このような実用性の低下は、使用時のストレスにもつながり、「使いにくい」「着心地が悪い」といった不満が出てきやすくなります。

レザーの基本的な手入れ方法

レザー製品を長く美しく使い続けるためには、正しい手順で手入れを行うことが大切です。

基本の手入れは「汚れ落とし」と「保湿・栄養補給」の2ステップ。この2つを定期的に行うことで、革の状態を良好に保ち、風合いを長く楽しむことができます。

ここでは、レザーの手入れの基本となる汚れ落としと保湿・栄養補給について、詳しく見ていきましょう。

汚れ落とし

レザーの手入れの基本は、表面の汚れを取り除くことです。

使う道具としては、柔らかい乾いた布や専用の馬毛ブラシが適しています。

日常的なホコリや軽い汚れであれば、ブラシや布で優しくなでるように払うだけでも十分です。

汚れがこびりついている場合は、革用のクリーナーを使いましょう。

クリーナーは直接革に塗るのではなく、柔らかい布に少量取り、円を描くように優しく拭き取ります。

強くこすりすぎると色ムラや傷の原因になるため、力加減には注意しましょう。

また、水拭きは基本的に避けるべきですが、やむを得ず行う場合は、しっかり絞った布で行い、使用後はすぐに乾いた布で水分を取り除くようにします。

保湿・栄養補給

汚れを落としたあとは、革に潤いと栄養を与えるステップです。

革は人の肌と同じように乾燥に弱いため、定期的な保湿が必要になります。

市販されているレザー用の保革クリームやオイルを使うことで、革の柔軟性や光沢を保つことが可能です。

保革クリームを使う際は、清潔な柔らかい布にごく少量を取り、革全体に均等に塗り広げます。部分的に塗りすぎるとムラが出やすいため、少量ずつ丁寧に塗るのがポイントです。

塗布後は、余分なクリームを軽く拭き取り、風通しの良い場所で自然乾燥させましょう。自然乾燥の後に柔らかい布で軽く磨くと、自然なツヤが戻ります。

この2つの基本ステップを、使う頻度や季節に応じて月に1回程度行うだけでも、革製品は格段に長持ちします。

特に乾燥しやすい冬場や梅雨時期は状態が変化しやすいため、こまめな確認とケアが大切です。

レザーの手入れにおけるNG行為とは

レザーの手入れは正しく行えば長持ちさせられる一方で、間違った方法をとると逆に劣化を早めてしまうこともあります。

ここでは、特に避けるべき代表的なNG行為について紹介します。

実際のケアの中でやってしまいがちなミスでもあるのでご注意ください。

水拭きだけで済ませる

一見すると簡単で手軽な水拭きですが、これだけでレザーの汚れや乾燥対策が十分になることはありません。

水は革にとって「乾燥の原因」になることがあり、表面が濡れたまま放置すると繊維の間に入り込んでシミや変形を引き起こすことがあります。

また、水だけでは油分の補給ができないため、拭いたあとの革はどんどん乾いてパサついてしまいます。

水拭きはあくまで応急的な対応であり、使った場合は、必ずその後に乾拭きと保湿ケアもあわせて行いましょう。

革靴用のクリームを他の製品に使う

靴用のクリームやワックスは、ツヤ出しや防水性を高める目的で作られているものが多く、財布やバッグ、ジャケットなどのアイテムには適さないことがあります。

これらの製品に靴用クリームを使ってしまうと、ベタつきが残ったり、過剰な油分によってシミになったりする可能性があるため注意が必要です。

特に、鹿革のような柔らかく繊細な素材には、専用の保革クリームを使うことが重要です。

製品の種類や革の特性に合わせたケア用品を選ぶことで、トラブルを防ぎ、革本来の美しさを保つことができます。

直射日光で乾かす

濡れたレザー製品を早く乾かそうとして直射日光に当てるのは、絶対に避けるべき行為のひとつです。

急激な乾燥は革の油分と水分を一気に奪ってしまい、縮みや硬化、ひび割れといった深刻なダメージを引き起こす原因になります。

濡れた場合は、まず乾いた柔らかい布でやさしく水分を取り、その後風通しの良い日陰で自然乾燥させるのが基本です。

また、ドライヤーの温風やストーブなどの熱源も革にダメージを与えるため、使用は控えるようにしましょう。

鹿革は手入れがしやすいレザーのひとつ

レザー製品にはさまざまな種類がありますが、その中でも「鹿革(ディアスキン)」は特に扱いやすく、手入れのしやすさで高く評価されています。

初めてレザー製品を手に取る方や、日々のケアに不安を感じる方にもおすすめできる素材です。

鹿革の最大の魅力は、柔らかくしなやかな手触りと、抜群の耐久性を兼ね備えていることです。

一般的な牛革に比べて繊維構造が細かく、通気性も高いため、湿気や乾燥といった環境変化にも強い性質を持っています。そのため、型崩れしにくく、長期間にわたって美しい状態を保ちやすいのです。

また、鹿革は水に強い性質も持っており、多少の雨や湿気であればすぐに大きく傷むことはありません。

もちろん、長時間の濡れや放置は避けるべきですが、他のレザーと比べて水シミができにくく、日常使いしやすい素材と言えるでしょう。

そして何より、鹿革の持つ自然な風合いは、使い込むほどに味わいが深まり、世界に一つだけの「育つ革」としての魅力も感じられます。

鹿革の特徴やお手入れ方法について、下記記事にまとめていますので、ぜひお読みください。

ディアレザーはどんな素材?特徴やお手入れ方法をご紹介 | GRcompany

DEERHORNSMITH’Sの鹿革製品におすすめのレザーオイル

画像引用:https://www.collonil.jp/product/water_stop_colours

DEERHORNSMITH’Sの長年の経験から、鹿革に動物性のオイルを使用すると、塗りあがり後のベタつきが残ってしまうことが多いと感じています。

場合によっては、繊維にオイルがいきわたり、乾燥するまで着用出来無いくらいになってしまいます。

そのため、植物性のオイルの使用をおすすめします。中でも革の表面をコーティングし、防水効果も少しあるぐらいのタイプのオイルがよいでしょう。

DEERHORNSMITH’Sでは、レザーのカラーに合わせて、コロニルの「ウォーターストップカラーズ」を推奨しています。

塗りあがりが、さらっとしており、2〜3分おいた後にからぶきして仕上げると、光沢感とコーティングのような被膜層ができ、軽い防水効果も出ます。

オールマイティーにご使用いただける無色のタイプもあり、さまざまなカラーの製品に対応したオイルが欲しいという方にもおすすめです。

商品詳細:https://www.collonil.jp/product/water_stop_colours

まとめ

レザー製品は、その上質な質感や経年変化による風合いの深まりといった魅力を持つ一方で、正しいお手入れがなければ美しさや耐久性を損なってしまう繊細な素材です。

日々の使用による乾燥や汚れ、摩擦などのダメージから革を守るためには、定期的な汚れ落としと保湿・栄養補給といった基本の手入れが欠かせません。

また、間違った手入れはかえって劣化を早めてしまうこともあるため、使用するクリームの種類や乾かし方などにも注意が必要です。

大切なレザー製品を長く美しく保つためには、素材に合わせた正しいケアを習慣づけましょう。

今回の記事を参考に、ご自身のアイテムに合ったお手入れを実践し、末永く愛用できる一品に育ててください。

また、DEER HORN SMITH’Sでは、手入れしやすい鹿革を使用したこだわりのアイテムを取り扱っております。

最初に手に取るレザー製品として、ぜひ当店の商品をお選びいただけたら嬉しいです。

DEER HORN SMITH’Sの商品一覧